学力不振の子もー救済塾の役割ー

塾には、救済塾というタイプの塾があります。

救済塾とは、学力の低い層にある子(いわゆる落ちこぼれ)を引き上げることを目的とします。上位校や難関校を目指すものとは目的を異にします。

当塾は、救済塾にあたるのだろうと思います。

 

当塾は基本的に学力が振るわない子が多く相談に来られます。その中には特性のあるお子様も多くいます。

 

一方で、特性はなく、単純に学力不振である子も少ないですが、相談に来られますし、一定数います。

こういった子は小学校、中学校のどこかで学習に対する躓きがあり、そこを解きほぐせば学力はかなり伸びるところがあります。

 

おそらく、学習に対する姿勢、心理的な構え、実際に学習とは何をすればいいのか、そのあたりが自分の中で整理できていない子であると言えます。特性のある子の場合、どこかでできないところを積極的に捨てることも考えないといけませんが、単純な学力不振の子の場合、一つ一つ一緒に考えていけば、学力の伸びは顕著であり、点数をとれる範囲はどんどん広げていくことができます。

 

意外に学力不振の子はどんな塾に行けばいいのか、困るところだろうと思います。結局、いろんな層の子がいる塾に行く、というのが考えるところだろうと思います。しかし、その層に特化した塾もあるのです。しかしながら、「救済塾」という言葉も一般的ではありません。

当塾はしっかりとこの「救済塾」という側面を持ちながら、学力不振の子の受け皿としてもその役割を持ちたいと思っております。

 

私自身、塾を始める前、もちろんリサーチはしましたが、やってみて思ったのはこちらの想定よりも大きな反応、社会的なニーズの多さでした。出会う保護者様によく聞いたのは「こういう塾はなかなかない・・・」という言葉でした。東京で、これだけ様々な塾がある中で、探して、探して、何とかこの塾にたどり着いた、という方も少なくはないです。

 

このようなことを経験して、この事業は社会的に要求されていることなんだ、と再認識するに至っています。もちろん最初は私がやってみたいことでもありました。しかし、これは私の目標ではなく、むしろ社会が必要としていることであり、そういった社会的責任を持っている塾であると私自身が気づかされるというところがありました。

 

近年、中学入試が過熱化しており、その学力の要求は低年齢化しています。もちろん中学受験に対しては選択肢としてありだと思います。

ですが、先取りの学習をし、学力を伸ばす子がいる一方で、学習についていけずに、落ちこぼれになってしまう子もおり、学力の2極化がますます目立っているのが現状だと思います。

 

そういう意味では、当塾の役割は社会的なニーズとしてある、学校教育では学習がついていけない子、学力が振るわない子に対する支援であると常に認識していきたいと思っております。

 

当塾は、あくまで塾です。療育機関でもありませんし、福祉機関でもなく、教育機関です。

子どもへの学習指導を活動の根幹としているからこそ、社会的な接点が生じ、社会の中での役割を与えていただいていると考えています。