基本的なことで学力は伸びる。
この基本的なこととは、学習内容に関するものではない。
もっと手前の、学習に対する心構え、やり方についてである。
生徒を見ているとこの点が気になる子もいるので指導をしている。
①鉛筆の持ち方
当塾に通う生徒にも多いのだが、持ち方が親指の付け根のところで鉛筆を持つ子が目立つ。
以前、ブログにも書いたが、しっかりと指で持たなければ、刺激が脳に行かないのでは、と思う。
実際に、付け根で持つ持ち方では肩の力で書いていることになり、書字をする、という観点での筋肉の動きが根本的に変わってくるのである。同時に持ち方があやふやな時にはシャープペンではなく、鉛筆を持たせるべきと考える。筆圧が安定していない状況でのシャープペンは文字がしっかりと書けない。
キャサリン・シュマン・シュナイダー 著 菅 靖彦 (イラスト, 翻訳), 堤 康一郎 (翻訳) 「学力は感覚教育で飛躍的に伸びる--子どもの能力をひきだすために親ができる最高の教育 」より引用。
②消しゴムを使う
問題を間違えた時、消しゴムを使わずに鉛筆で斜線で答えを消す子がいる。これは個人的にはかなり気になっている。成績が良い子は絶対にこのようなことはしない。斜線で消す、ということにどこかいい加減さが生じるのである。何が正しくて、間違っていたのか、それを明確にすることが必要である。赤ペンで消すのは大丈夫だが、簡単なミスを斜線で直そうとするところは学習に対する真剣さ、というところが如実に表れる部分だと考える。学習への態度、気持ちの表れである。
③整理をする
これは特性のある子にとっては大変なところもあるが、ノートは1教科につき1ノート、といったように情報が整理されていないといけない。先日は、ファイルの穴を空ける位置をずれてファイリングをしている子がいたので、穴をもう一度開けさせてファイリングをさせた。このようなところこそ大切と考える。
ルーズリーフについてだが、私は学習には適していない、という立場である。
人間の記憶は単に文字情報だけでなく、そのノートや本の厚みのどこに~という情報があったのか、という触感等も入れながら刷り込まれていくものである。枚数の限られたノートをパラパラめくるという行為自体が重要なのである。科学的にも言えるらしい。ルーズリーフでは枚数が変わるのでそのような実感がわかない。
という本当の学習の基本を特に小学生の時には身につけておくようにしておきたい(特性がある子はそれぞれに配慮をする)。この基本的なことをできることが、学力を伸ばす近道なのである。問題を数多く解く、以前のここに力を注ぐべきである。これは塾に限らず、学校、家庭、どこにおいてもそうであると考える。
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