心理学者のカール・ロジャーズがカウンセラーの基本的態度として以下、3つの条件を挙げている。
・第2の人(セラピストと呼ぶことにする)は、その関係のなかで一致しており、統合していること。
・セラピストは、クライエントに対して無条件の肯定的配慮を経験していること。
・セラピストは、クライエントの内的照合枠を共感的理解しており、この経験をクライエントに伝えようと努めていること。
個人的にこれを解釈すれば、繕うことなく自分という人間が存在していることを感じ、その中で、自分の思い込みや価値観で他者を規定せずに(自分がどんな思い込み・価値観をもっているかも理解している状態で)、その上で相手を理解しようとすることだと思う。
この3つは何もカウンセリングの場面だけではなく、指導者と生徒、親と子、と様々な人間関係でも同様に当てはまるような気がする。
今、考えてみると過去、何だか上手く行かなかった生徒との関わりを思い出してみると、この3つの条件の視点のどこかが足りなかったような気がする。
何よりもまず、自分自身という人間を見つめること、それにはある程度の余裕(精神的・時間的・物理的)が必要だと思う。
毎日あくせくとした社会の中で余裕がない大人が多いと思う。情報が多いからこそ、いつの間にか情報・価値観に縛られていることが多いだろう。それにも気づけないくらい日々は慌ただしい。そんな大人を見て子どもはどう思うのだろう。
まずは、一人一人が考えることだと思う。私もその一人である。
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