離席してしまう子や、集中に困難がある子の支援についてトークン・エコノミーを取り入れている。
行動療法の一つで、よく行われる方法である。望ましい行動に対してシール等を与え、貯まるとご褒美と交換する。
私は子どもが学習に取り組んでいる時にどんどんシールを貼るようにしている。そうすると黙々と生徒はプリントに取り組む。シールは多く必要になるが、これは昔、ビデオで見た海外のADHDの学校での支援をヒントにしている。パソコンで学習している子達の周りを教師が巡回し、一定の時間間隔でシールを貼っていっていた。時間間隔が短かさが印象的であった。
即時強化、という言葉がある。子どもが望ましい行動をとったら、間髪入れずに褒め、それが正しい行動であることを知らせないといけない。そうすることによって望ましい行動が増えていく。
だが、これが少しでも遅れたらよくない。せっかく望ましい行動があったのに、その後ちょっと不適切な行動をしてしまった、だけどちゃんとできたからご褒美あげようね~、とこうなると、そのご褒美をあげる直前の不適切な行動を強化してしまうことになりかねない。
徐々に強化を遅らせる遅延強化などの他の方法もあるのだが、原則的にはまず、行動が生起した、それに対して褒める、ということが大切である。
ここの辺りは、院生時代にADHDのサマースクールにボランティアで参加した時に叩き込まれた思い出がある。学生でチームを作り、子ども達と2週間活動をする。
暑い、暑い、8月。子ども達と朝から夕方までキックベース、ドッヂボール、水泳、その他活動、1日中行うのだ。夕方にはもうヘトヘト。それで活動の最中は子どもに常にポイントを加えたり、減らしたりする。心理の先生の厳しい監督もありつつ、体でここの辺りの知識を学んでいった。子どもの変化に本当に感動した。
ともあれ、夏休みに肌が小麦色になりながら、がむしゃらに同年代の人達と一緒に子ども達のことを考え、苦楽を共にしたことは、私の大切な青春の思い出の一つである。
だからこそ今に活きていると思う。
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