「人に迷惑をかけてもいいからエゴイスティックに生きてみ」
ある先生のこの言葉で私の人生の捉え方は大きく変わった。
その時はこんな話だった。
約束には2つある。一つは人との約束。簡単に言えば、友達と遊ぶ約束、ご飯に行く約束。
もう一つは自分との約束。これは例えば、毎日ランニングをしよう、というようなこと。
自分との約束は破りやすい。なぜなら自分の中だけのことだから迷惑にならない。でも人の約束は破りにくい。相手があるから。でもその心の裏には嫌われたくない、という気持ちがある。
例えば、仕事で早く帰って自分のことをしたいけど、周りが残っているから帰ることができない、よくある話だが、これは自分との約束を破って人との約束を守っていることになる。人との約束を守っても自分は満たされない。自分が自分を優先してくれないから。
もっと言うと、本当は着たい服があるのにファッション雑誌を見て流行りの服を着る。これも人との約束を守ろうとしていることになる。人、世間の目が先に来ている。
でも大切なことは自分との約束。心の奥底から出てくる自分自身の声。自分との約束を守れば自分に自信が生まれる。余裕もできる。結果的に人に優しくできる。
目標を設定し達成すれば自信がつく、という単純な話ではない。自分を優先できるかどうかということだ。
人が何と言おうと、素直に物事を好きと言える、嫌いと言える、これは生きる上でとても大切だ。これが本当の意味での自信である。自分の気持ちを優先させているのか、どうかということ。
深く心を追っていけば、自分の中でこうしたい、と思っていることでも本当は周りや相手との約束になっていることも多くある。
「エゴイスティックに生きる」とは我を通せという意味ではない、意地になるということでもない。自分を大切にせよ、ということ。
「社会に出ると否が応でも人との約束を守らないといけなくなるから」そう先生は言ってた。
社会に出るとよくわかる。先生の言葉が今でもずっと心に残っている。
自分を大切にできる人が増えるといいな、と思う。
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